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#66:「ヘルスリテラシー」と「BHI最優秀賞」

この文章は平成31年1月に発行された病院広報誌56号に書いた文章です。

「ヘルスリテラシー」と「BHI最優秀賞」

院長 加藤 奨一

皆さんは「ヘルスリテラシー(health literacy)」という言葉をご存じでしょうか?「健康面での適切な意思決定に必要な、基本的健康情報やサービスを調べ、理解し、効果的に利用する個人的能力の程度」が その意味です。米国では、国民の健康づくり運動「Healthy People 2010」において、一重要課題のつとして初めて取り上げられました。

話は変わって、医療・保健・福祉などヘルスケアサービスの提供には健全な施設運営の確立とともに、利用者と提供者の相互理解と信頼が不可欠で、HIS理念(Hospitality・Identity・System)のもと、よりよいヘルスケア環境および文化風士の醸成に寄与することを目的として、「NPO法人日本HIS研究センター」(1984年4月に発足したHIS研究会が前身)という組織が2004年12月に京都市で設立されました。 この法人が毎年、秋に「HISフォーラム(全国病院広報研究大会)」を開催しており、予備審査を勝ち抜いた10施設が当日、各病院の広報事例を発表し、BHI賞(Best Healthcare Information賞)最優秀賞を決めています。過去には、聖路加国際病院(東京)、相澤病院(長野)、近森病院(高知)、渓仁会グループ(札幌)、松下記念病院(大阪)といった全国の名だたる病院が最優秀賞を取っています。昨年は10月27日に第22回大会が京都市の聖護院御殿荘で開催されました。

今回の大会テーマは「病院広報が育むヘルスリテラシ ーと健康社会」でした。そこで、当院からも「ヘルスリテラシー向上の鍵は、診療惜報の共有にあった」という演題を提出し、本戦10施設に残り、地域医療連携センターの柳澤沙希と山中茜が当日の発表に臨み、熱のこもった素晴らしい発表をしてくれました。その結果、なんとBHI最優秀賞を受賞しました!

当院では昨年6月4日から、血液検査などの検査結果、処方された薬の内容、レントゲン・CT・MRI・内視鏡検査などの画像を、患者さんご自身がパソコン・タブレット・スマホで閲覧できるWEBサービス「カルテコ」をスタートさせました。この「カルテコ」を、患者さん、ご家族、地域住民の方々、連携医療機関の先生方、職員たちによく知っていただこうとやってきた広報活動が審査員と当日の参加者から高い評価を得て、第1位となったのです。

どんな分野でも、友愛記念病院が「日本一」と認められることは病院長の私にとってこの上ない喜びです。皆さんにもぜひ知っていただきたいと思い、筆を取りました。

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