#93:逆紹介
この文章は2026年9月に発行された病院広報誌83号に書いた文章です。
逆紹介
「逆紹介(ぎゃくしょうかい)」とは、大きな病院(大学病院や地域の基幹病院など)で治療や検査を受け、症状が安定した患者さんを近所の身近な医療機関(クリニックや”かかりつけ医”)へ紹介状を書いて引き継ぐことです。
日本では医療機関ごとの役割分担(医療連携)が推進されており、この仕組みが強く推奨されています。
「逆紹介率(割合)」は、百分率(%)ではなく千分率(‰:パーミル)を用い、逆紹介割合=逆紹介患者の数/(初心患者の数+最新患者の数)×1,000、で計算されます。
この割合が基準を下回ると、病院がいただける診察料が減算されます。
今回、6月の診療報酬改定で減算を回避できる逆紹介割合が、今まで30%であったのが50‰に引き上げまれました。
初診料288点が72点(約25%)減算され216点に、外来診療科(200床以上の病院の再診料)74点が18点(約24%)減算され56点になります。
すべての外来患者が減算されるわけではなく、1)紹介状無しで受信した初心患者、2)病院側から「他のクリニック等へ紹介(逆紹介)します」と申し出たにもかかわらず、患者自身の希望でその大病院に受診し続けている再診患者(2026年度新設)、3)逆紹介の対象であるにもかかわらず、直近1年以内に12回以上受信(頻回再診)している患者、が対象になります。
また、逆紹介割合が基準を下回っている病院では、上記の初診料・外来診療科が減算された患者に対し、30日以上の長期処方を行った場合、その処方にかかる処方箋料が「所定点数の100分の40(6割減算)」にまで大きく引き下げられるペナルティも作られました。
症状が安定して定期的に通院し投薬を受けている患者さんは、病院に通院してはいけません、クリニックに通院しなさい、という厚生労働省からの強烈なメッセージが発せられました。
こうしたことは厚生労働省が国民によく説明しなければいけないと思うのですが、いつも患者さんへの周知は病院に「丸投げ」されます。
病院が一生懸命、患者さんに説明する訳ですが、病院が悪いことをしているように受け取られ、患者さんから非難を浴びることになります。
厚生労働省のこうした無責任な姿勢は改善してもらいたいものです。
8月から当院も「大”逆紹介”キャンペーン」を始めました。
院内そこら中に掲載がされ、定期的にアナウンスも流れていると思います。
ぜひご理解、ご協力をお願い致します。

